🧭旅の目的と最初の発見
最初に確認しておくと今回の旅の目的は、ボルネオ島・キナバル自然公園で食虫植物を観察することでした。ツアー2日目、自然公園内のキナバル植物園で「アリの巣」と言われた構造物を見て、私は直感的に「これはレカノプテリスだ!」と確信。ツアー終了間際、樹上に生きたレカノを発見し、心の中で叫びました。そしてこの子たちが自生する姿をもっと見たいと強く思いました。

🌧️幻想的な環境と気候
雨季のキナバル自然公園は、朝から霧が立ち込め、昼には冷たい雨が降り続く幻想的な雰囲気。気温は23℃、湿度も高く、風が常に吹いていました。
🥾単独トレッキングとルートの記録
翌日、レカノへの興味が高まり、予定を変更して一人で再訪。まずは「BUKIT TUPAI TRAIL」へ。距離は約500mで、大人の足なら30分ほど。終点には次のルートがあり、「MEMPENING TRAIL」へ進みました。記憶では約1km、1時間ほど歩いた後、さらに奥へ1.8kmのコースが続いていましたが、目的の植物は見つからず引き返すことに。

その後、「PANDANUS TRAIL」へ。標高は変わらないものの、急な坂が多く、足元も悪い険しいコース。整備が不十分で、人が一人通れるほどの狭い道もあり、注意しないとジャングルへ転落しかねない緊張感のある道でした。

🌱探索と仮説:レカノは高所を好む?
まずトレッキング中に見つけたのは、バルボフィラムの仲間たち。残念ながら開花期が合わず、花を見ることができませんでしたが、ぎっしりと樹に着生している様子が確認できました。また地面に落下したと思われる枕木にも小さなランが着生していました。


また、ボルネオ島固有のツリフネソウ科のKinabal Balsamも発見しました。湿った土地に生えるこの花はとても小さいながら鮮やかなピンク色でとても魅力的でした。

そして地上に落ちた黒く枯れたレカノの“遺骸”をトレッキング中にいくつか発見しました。
生きた個体は樹上を見上げても高すぎて確認できず、3〜4mにはランやアスプレニウムが着生していました。


レカノは別名「アリノスシダ」とも呼ばれ、アリの巣に着生する植物でもあります。そこで今回アリの巣も観察してみたのですが、こちらは確認できるだけで地上5m付近までは樹上にありました。

きたレカノが樹下からほとんど確認できずに、他の植物種が着生していたことから競争者の少ない高所に着生するのでは?という仮説が浮かびました。
☔雨に追われて下山
昼からの雨により13時には下山。自然の厳しさと美しさを同時に味わう旅となりました。今回のトレッキングでは回れていないコースや 同定ができなかった植物たちがたくさんあります。植物の知識を十分に蓄えて次は乾季にゆっくりと植物観察に行きたいと思います。
